今回のテーマ
節税って何?相続対策と相続税対策は違う?「税金を減らしたい」その前に、もっと大切なことがある。曽根先生が最優先にしている3つのポイントとは。
前回のクイズは難しかった!
「めちゃくちゃ難しかったです」と長崎さん。前回の相続財産○×クイズで、思ってたより身近なものが相続に関係することを実感。「意外だなと思ってもらえるように頑張りました」と曽根先生。
今回のテーマは、多くの人が気になる「節税」について。
そもそも節税ってどういうこと?
「私、節税っていう言葉はわかります。でもどういうことかって具体的に分かっていない」と長崎さんの率直な告白からスタート。
曽根先生の定義は「法律で許された範囲内で税金を減らすための工夫をすること」。制度や特例を使って合法的に税金を減らしていく…でも、その前にもっと大切なことがあるんです。
相続対策と相続税対策は違う!
多くの人が「節税=相続税対策」と考えがち。でも曽根先生が相談を受けるときに最も大事にしているのは、実は別のこと。
曽根先生が優先する3つのポイント
- まず第一に:揉めないこと
- 残されたご遺族が揉めないようにする
- これが最優先
- 第二に:納税資金があること
- 揉めないように分割して、ちゃんと納税資金を準備する
- 第三に:最大限節税する
- 上記2つが満たされた上で、初めて節税対策
「税金を減らすということは、例えば相続財産の評価を下げるとか。でもその結果、揉めるようになっちゃったら意味がない」と曽根先生。
「税金減らしたいんですけど」は危険な質問?
セミナーや個別相談会で「税金減らしたいんですけど」と相談されると、税理士は「こうやれば税金が減ります」と答えてしまう。でも、その前に聞くべきことがたくさんあるんです。
- 親族の関係はどうか
- どんな資産を持っているか
- 将来的にどうしていきたいか
「公平に分けたい」の難しさ
長崎さんの子どもが将来、一人は日本、もう一人はアメリカに住んでいたら?5,000万円ずつ分けても、円とドルでは為替が違う。日本とアメリカの相続税法の税率も違う。「どう公平なのかな」と曽根先生。
手残りにギャップが出るかもしれない。そういう相談を受けたとき、何パターンかを出してお子さんたちと事前に相談してもらう。「その方が揉めないじゃないですか」。
現金5,000万 vs 不動産
同じ5,000万円でも、現金で渡すのと不動産の形で渡すのでは相続税が変わってくる。でもアメリカに住んでいる子に北海道のアパートを相続させても嬉しくないかもしれない。
状況を聞いて、希望を叶えるような形の中でいろんな制度を利用して資産の活用形態を提案する。「それが一番揉めない節税なんじゃないかな」。
事前準備の重要性
「生前贈与」「養子縁組」など、具体的な制度の話も出てきますが、曽根先生が繰り返し強調するのは「渡す側のお気持ちと受け取るご遺族のお気持ちを汲みながら節税策を練っていく」こと。
「だいぶ前から、生前の段階で結構前から相談しているのがいいですね」と長崎さんも実感。
こんな方におすすめ
- 節税より大切なことを知りたい方
- 「揉めない相続」を実現したい方
- 公平な財産分与について悩んでいる方
- 事前にどんな準備をすればいいか知りたい方
- 相続対策と相続税対策の違いを理解したい方

