今回は、まず子ども用のNISAの話題からスタート。これから始まると言われているこどもNISA。お子さん向けの貯蓄の新たな選択肢として、検討してみたいですね。
さて、そこから話題は相続財産に投資があったケースにつながっていきます。
お母様が亡くなり、相続人は長男と次男の二人。財産の中にあった投資信託が、相続手続き中に大きく値下がり……。話し合いは値下がり後の価格で進めたのに、税金は値下がり前で計算される!? 値動きのある資産の相続、三重苦を避けるポイントとは。
こどもNISA、2027年スタート
2026年度の税制改正で「こどもNISA」が導入予定。2027年1月1日から、0歳〜17歳の子供も積立投資ができるようになります。積み立ては長い期間やるのが一番効果的。お子さんがいるご家庭はぜひ詳細を確認してみてください。
ケース:相続開始後に投資信託が暴落
お母様が亡くなり、相続人は長男と次男の二人。お母様の財産には投資信託がありました。
ところが——相続が始まってから、その投資信託が大きく値下がり。
株の値段は刻一刻と変わります。相続の手続きでバタバタしている間に値段が変わると、心理的に大きな負担にもなりますね。
分け方を決めたのに、ズレが生じる
兄弟二人で話し合い、こう決めました。
「投資信託は長男が引き継ぐ。次男には現金で調整して払う」
これは「代償分割」というよくあるパターン。家や株など分けにくい財産を一人が引き継ぎ、他の相続人には現金で調整する方法です。
ところが、相続税の申告段階で税理士からこう言われます。
「相続税は亡くなった日の時価で計算します」
三重苦の発生
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 話し合い | 値下がり後の価格で合意 |
| 相続税 | 値下がり前の高い価格で計算 |
| 長男の負担 | 値下がりした投資信託+次男への代償金+高い相続税 |
長男にとっては「三重苦」のような状態に。値下がりした資産を引き継ぎ、次男には現金を払い、税金は値下がり前の高い評価額で計算される……。
どうすればよかったのか
ポイント1:評価の基準日を揃える
分け方を決める前に、「いつの値段で話をするのか」を家族で揃えましょう。足並みを揃えて決定することが大切です。
ポイント2:代償金は税金込みで資金計画を
現金で調整する場合、相続税の負担も含めて資金計画を立てること。「払ったら手元に現金がない」という事態を避けましょう。
ポイント3:値動きのある資産は早めに情報共有
投資信託や株など値動きのある資産は、早めに家族で情報共有を。相続税の申告期限は10ヶ月。その中で基準日を設けて話し合いを進めるのがおすすめです。
まとめ:3つのポイント
- 分け方を決める前に「評価の基準日」をみんなで揃える
- 代償金を払うなら、税金も含めて資金計画を立てる
- 投資信託や株など値動きのある資産は、早めに家族で情報共有しておく
相続財産に株や投資信託がある方は、値動きリスクを意識した話し合いが必要です。
こんな方におすすめ
- 相続財産に株や投資信託がある方
- 代償分割を検討している方
- 相続税の評価基準日について知りたい方
- 兄弟間で公平に分けたいと考えている方
