最近引越しをたという長崎さん。一足早く大掃除をしたそうですが、アレルギー持ちで大変だった様子。それでも、新年に向けて新規一転できたようです。
そんな今回は、同窓会で聞いた「配偶者に自宅を2,000万円まで贈与しても贈与税ゼロ」という話。感謝の気持ちを込めて奥様に自宅をプレゼントしたBさん。ところが蓋を開けてみたら70万円以上の税金が……!贈与税だけを見て判断する落とし穴とは。
ケース:60代Bさん夫妻の場合
会社員のBさん。しっかり者の奥様のおかげで、子供2人を大学まで通わせることができました。
自宅の評価額(合計約4,200万円)
- 土地:約4,000万円
- 建物(築35年):約200万円
ある日、同窓会でこんな話を耳にします。「20年以上連れ添った夫婦なら、配偶者に自宅を2,000万円まで贈与しても贈与税がかからない特例があるらしいよ」。
結婚40年。家計を支えてきてくれた妻に感謝の気持ちを込めて、Bさんは自宅の持ち分の半分を贈与することに決めました。
想定外の出費が発生
司法書士に相談し、名義変更の手続きを進めます。ところが——
- 登録免許税:40万円超
- 不動産取得税:30万円台
「贈与税ゼロで妻に家をプレゼントできる」と思っていたのに、合計70万円以上の税金を払うことに。Bさん夫妻にとってかなり痛い出費でした。
もし贈与しなかったら?
実は、贈与せずにそのままご主人が亡くなった場合、奥様が自宅を相続すると——
- 登録免許税:ほとんどかからない
- 不動産取得税:発生しない
- 相続税:「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」で、ほとんど or 全く発生しないケースも多い
つまり、あえて贈与で移す必要はなかった可能性があるのです。
「贈与税ゼロ」の落とし穴
贈与税だけを見ると「使わなきゃ損」と感じてしまいますが、不動産の名義変更には登録免許税や不動産取得税が発生します。
税金の世界では、相続税・贈与税・不動産取得税・登録免許税など、色んな場面で税金が発生します。「贈与」という一時点だけを見るのではなく、トータルで見ることが大事です。
特に自宅と少しの預貯金が中心というご家庭では、奥様がそのまま相続したほうが税負担が少なくて済むケースが多いのです。
例外もある
夫婦仲の問題や、内縁関係で相続権がないケースなど、あえて生前贈与をしたほうが良い場合もあります。個別の事情によって判断は変わるため、専門家への相談をおすすめします。
まとめ:3つのポイント
- 配偶者への自宅贈与には贈与税の特例があるが、他にも税金がかかる可能性がある。贈与税だけを見て判断しない
- 贈与税がゼロでも、登録免許税や不動産取得税がかかることを忘れない
- 自宅については相続の方が有利になるケースが多い
感謝の気持ちを形にしたいという思いは素敵ですが、税金の仕組みを知らないまま動くと思いがけない出費につながることも。一度専門家に相談してシミュレーションしてみることが、後悔を防ぐ一番の近道です。
こんな方におすすめ
- 配偶者に自宅を贈与しようと考えている方
- 「おしどり贈与」の特例を検討している方
- 相続と贈与どちらが有利か知りたい方
- 不動産の名義変更にかかる税金を知りたい方

